Saarinen
1,855,350 円
1955年、MITのキャンパスに小さな礼拝堂が建った。窓のない円筒の内部に、光は天窓からひと筋だけ落ちる。設計者はエーロ・サーリネン。1910年フィンランド生まれ、建築家の父と彫刻家の母のもとで育ち、1934年にイェール大学を卒業した。同じ年に完成したクレスゲ講堂とあわせて、騒がしいキャンパスの中に静けさと集中の場所をつくる、という課題への答えだった。空港でも家具でも、彼が設計したのは形ではなく、人の時間だった。
Knollのためには、身体をやわらかく包み込む1948年の椅子と、中央一本脚で立つ1956年のシリーズを残した——WombとTulipである。La Mercanti は役員室の計画に、その静けさを丁寧に組み込んでいる。