プロジェクトについてお聞かせください
法人・専門職・設計事務所向けの特別条件
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長い講演でいちばん先に切れるのは、聴衆の集中力ではなく、手元の電池です。Chrono には In-Seat Power という仕様があり、側板の内側に電源コンセントの準備を組み込めます。配線は椅子の構造のなかを通るので、床の上を這うケーブルも、後付けのモールもありません。プロジェクト単位で指定する仕様で、どの列に電源を入れるかを決めてから、その列の側板が作られます。会議場や学会で使う劇場椅子に「席ごとの電源」という条件が加わったときの、メーカーの答えがこれです。
電源だけの椅子ではありません。側板は Master(一体の張りぐるみ)か Wood(木の化粧板と取り外せる張り地のアームレスト)、座面はダンパー付きで静かに跳ね上がり、戻りの反動も抑えられます。閉じた奥行きは 44 cm、開くと 70 cm、席の中心間隔は 54 または 56 cm。アームレストを Media Top にすればマルチメディアの準備も同じ側板に収まり、こちらもプロジェクトごとの指定です。
この椅子の形を決めたのは BaccoliniDesign です。たっぷりした張り込みに、くっきりした線。背もたれが椅子の塊から斜めに抜け出していて、列に並んだときに重く見えません。
劇場とホールのほかに、Chrono は会議センターにも多目的ホールにも入ります。多目的ホールでは Wheels and Back System で列ごと動かせ、段の高い客席には Plus with headrest の背もたれが 108 cm まで立ち上がり、側板から引き出す筆記テーブルや背面の小テーブルを付ければ大学家具として講義や学会にも使えます。電源を入れる列を図面に書き込んでから、La Mercanti は注文書を作ります。
コレクション: Chrono
メーカー: Ares Line S.p.A.、ティエーネ(ヴィチェンツァ)、イタリア
デザイン: BaccoliniDesign
どんな椅子か: 劇場、ホール、会議センター、会議場のための椅子。たっぷりした張り込みとくっきりした線、椅子の塊から斜めに抜け出す背もたれ
側板: Master、一体の張りぐるみ · Wood、木の化粧板と取り外せる張り地のアームレスト · Long(Master または Wood)、奥行きを 6 cm 延長
座面: Master、張り地 · Wood、張り地で下面に木パネル現し · Acoustic、張り地で下面に吸音木パネル現し
背もたれ: Master、張り地 · Wood、張り地で背面に木パネル現し · Plus、張り地のハイバック · Plus with headrest、ハイバックにヘッドレスト付き
機構: 座面にダンパー、跳ね上がりは静かで戻りの反動を抑制;希望によりマイクロスプリング座面
メンテナンス: 背もたれと座面はいたずら防止構造で、保守担当者が工具なしで取り外せる;部品は容易に分離でき、すべて再生利用できる
アクセサリー: Top(取り外せる張り地アームレスト)· Wooden Top(取り外せる木製アームレスト)· Media Top(マルチメディア対応のアームレスト)· Steel Back(塗装鋼板の背面パネル)· Wooden Back(木製の背面パネル)· Logos(刺繍ロゴ)· Numbering(席番号と列番号の刺繍)· Microsprings · Back Stitching(背もたれのステッチ)· End-Row Light(列端の照明)· In-Seat Power · Tablet · Back Table
側板内の筆記テーブル: アンチパニック式、側板に収納、面積 761 cm²、黒の HPL で厚さ 8 mm;左利き用あり
背面の小テーブル: タイプ 1、ラミネート天板で厚さ 20 または 30 mm、リンク機構をカバーで覆ったアンチパニック式、垂直位置へ素早く自動で閉じる;平床にも段床にも取り付けられる支持部
Wheels and Back System: 側板から出る格納式キャスターで横方向に移動;背もたれを回して下げ、コンパクトな姿勢に;側板は Master または Wood で筆記テーブルなしが条件
プロジェクト単位の準備: In-Seat Power(側板に電源コンセントの準備)と Multimedia、配線は構造内に内蔵
音響: 音響性能を構成でき、ISO 354 に基づき認証
材料: FSC® 認証材
製品規格: EN 12727 レベル 4 · EN 15372 レベル 3
難燃性: 多くの国の規格に適合;イタリアでは Classe 1IM
最低環境基準: イタリアの家具 CAM 基準に適合
設置: 段の推奨最大高さは Master 背もたれで 40 cm、Plus with headrest で 60 cm;最大傾斜 5°;曲線の列:幅 54/56 で半径 20 m 超(100 席以上)、幅 56 で半径 5〜20 m(100 席以上)、幅 54/56 の両側板仕様で半径 5 m 未満
中心間隔: 54 または 56 cm;座面幅 47 または 49 cm;側板厚 7 cm
高さ: 全高 90 cm(Plus with headrest で 108 cm)· 側板 65 cm · 座面高 45 cm
奥行き: 閉じて 44 cm · 座面を開いて 70 cm · 筆記テーブル使用時 74 cm · Long 側板:閉じて 50 cm、筆記テーブル使用時 80 cm
メーカー公表の納入実績: IMA オーディトリアム、オッツァーノ・デッレミリア(2022 年、260 席)· Confcommercio Campania 会議場、ナポリ(2026 年、35 席)· Expo Center、エカテリンブルク(5300 席、Zero9・Zero7 を含む)
保証: 7 年、Ares Line による
ご希望の仕上げをお知らせください
Plus with headrest です。張り地のハイバックにヘッドレストを加えた背もたれで、椅子の全高は 108 cm になります。Ares Line が推奨する段の高さの上限は、Master の背もたれでは 40 cm、この背もたれでは 60 cm です。座面、側板、奥行きは変わらないので、客席のうち段の高い区画だけをこの仕様にし、前方は Master のままにすることができます。エカテリンブルクの Expo Center では、VIP 区画にこのヘッドレスト付きのモデルが入っています。
三段階です。メーカーの図では、1 で椅子は通常の使用位置にあり、2 で側板の中のキャスターを出す機構を作動させ、3 で椅子を横方向へ動かします。これが Wheels and Back System の Wheels system 側の手順で、条件は側板が Master または Wood で、筆記テーブルを内蔵していないこと。ナポリの Confcommercio Campania の会議場では、2 席ずつの自立モジュールにこの格納式キャスターが入り、床には固定されていません。多目的ホールを翌朝までに空けたい運営者にとって、手順が三つで済むかどうかは大きな差です。
奥行きが 6 cm 深いことです。Long は Master にも Wood にもあり、閉じた奥行きは 44 cm から 50 cm に、筆記テーブルを使ったときの奥行きは 74 cm から 80 cm になります。高さ、座面幅、中心間隔は変わりません。図面の上では列の奥行きがそのまま 6 cm 増えるので、列と列の間隔を決める前に、Long にするかどうかを確定しておく必要があります。
メーカーの設置条件では 最大 5° です。Chrono は平床にも傾斜床にも段床にも据えられますが、傾斜床として扱えるのはこの角度まで。それを超える客席は、傾斜ではなく段で解くことになり、段の高さの上限は背もたれの種類によって変わります。断面図に角度を書き込んだ時点で、傾斜で行けるか段にするかが決まります。
刺繍です。Chrono のアクセサリーに Logos という項目があり、ロゴを張り地に刺繍で入れます。同じ技法で席番号と列番号を入れる Numbering も用意されています。刺繍は張り地そのものに入るので、生地と色を決める段階でロゴの位置と糸の色も一緒に決めておくと、列全体で同じ見え方になります。
Chrono を使ってホールの音響性能を構成する手順。吸音木パネルの Acoustic 座面、木パネル現しの Wood と張りぐるみの Master の使い分け、ISO 354 に基づく認証、そしてメーカーの音響部門 Fonology まで。
Chrono の座面には Acoustic という仕様があり、座面の下に吸音木パネルが現しで付きます。張り地の Master、木パネル現しの Wood と並ぶ三つ目の座面で、注文の座面欄に書く選択肢の一つです。音響が条件になるホールでは、ここから構成を組み立てます。
座面と背もたれの Wood は木パネルを現しにし、Master は張り地で覆います。Ares Line は Chrono の音響性能を「構成できる」と述べており、その構成とは、Acoustic、Wood、Master のどれを列ごとに使うかという選択のことです。選んだ組み合わせをそのまま仕様に書き込みます。
音響性能は一脚ごとではなく、客席全体の構成で決まります。どの列が Acoustic で、どの列が Wood か Master かを一覧にし、注文書と同じ単位で管理します。あとで一部の列だけを変えるときも、この一覧があれば構成の差が追えます。
Ares Line は Chrono の音響性能が ISO 354 に基づいて認証されていると公表しています。構成を決めたら、この認証を仕様書に添えて、ホールの音響設計者に渡します。椅子の吸音特性が数字で示せるので、音響設計者はそれをそのまま計算に組み込めます。
Fonology は Aresline が 2013 年に立ち上げた建築音響のブランドで、サイトによれば総合的なコンサルティングと最終結果の認証を行います。客席が音響プロジェクトの一部であるホールでは、椅子の構成と並行してこの部門を呼び、仕上がりまで同じ手で追ってもらいます。